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~社交ダンスがフレイル予防に期待~

テレ朝NEWS 社交ダンスがフレイル予防に効果的 認知症リスクも減 健康寿命のばすステップとは
テレ朝NEWS 社交ダンスがフレイル予防に効果的 より

 

 

3連休に入る直前の11月21日(金)の朝。テレビ朝日の生放送『羽鳥慎一モーニングショー』に金光進陪・金光真美先生が登場しました。私はリアルタイムで視聴していてテレビ画面の向こうに金光先生がいることが光栄だと思いました。その放送はTVerで現在視聴することができます。

 

TVer 【羽鳥パネル】羽鳥慎一モーニングショー

社交ダンス フレイル予防に効果 元王者直伝!基本ステップ

テレビ朝日 11月21日(金)放送分

 

個人的なことですが初めて金光進陪・金光真美組でステップを踏んでいる姿を目の当たりにして感慨深いものがありました。元々別の相手と組んでいて現役選手時代はライバル関係にありましたので。

 

それはさておき、本題は社交ダンスがフレイル予防、更には認知症予防にも効果があるという内容。かなりの時間を割いて有識者が説明し、スタジオにいるコメンテーターも社交ダンスの基本を体験していました。フレイル予防については以下にまとめて解説されています。

 

テレ朝NEWS

社交ダンスがフレイル予防に効果的 認知症リスクも減 健康寿命のばすステップとは

 

フレイルとは加齢によって体や心の働きが弱くなった状態をいいます。介護業界では一般的に用いられる用語で健康寿命、ロコモティブシンドローム、廃用症候群などと近いカテゴリーになるでしょう。要介護状態、寝たきり状態になる前段階にあるのがフレイルです。番組では研究者として筑波大学辻大士助教授が説明していました。フレイルが起きる原因は加齢による身体機能の低下。健常者であっても年齢を重ねれば筋力が落ち、バランス感覚を失い、判断能力が低下していくものです。農作業が主流だった頃はずっと足腰を使い、生きていくために肉体労働を続けていました。フレイルという概念はあまりなかったことでしょう。現在の快適な世の中になり医療が発展して長生きすることフレイルを誕生させたそもそもの要因です。

私の父は今年1月に急死しましたが、最後の方は歩くことがおぼつかなくなり段差を乗り越えることが相当困難になっていました。89歳という年齢を考えれば当然かもしれませんが大学ではワンダーフォーゲル部に入り、国内は日本百名山を全て踏破、ヨーロッパの山にも挑戦した登山家級だった父。あれだけ足腰に自信があったのに晩年は手すりの無い階段を登ることができなくなっていました。父は最期まで杖を持つことがありませんでしたが確実にフレイルでした。一方で頭ははっきりしている方で亡くなる直前までパソコンでメールをチェックしていました。運動機能がもっと残っていればあの日の結果は違ったのかもしれません。

 

筑波大学の研究で65歳以上の男女7万人以上を対象に、20種目のスポーツ活動がフレイルの進行をどの程度防ぐかを比較したものがあります。それによると男性の1位はダンス(社交ダンス)で女性は登山・ハイキングでした。男性1位が社交ダンスというのは驚きです。このデータ自体は既に知っていましたがテレビで紹介されるとその実感がわきます。現実問題で65歳以上の男性でブレイキン(ブレイクダンス)やバレエ、ヒップホップ、ジャズダンスをするのは無理があるでしょう。若い頃からずっとやっていたなら別ですが。50歳を過ぎて初心者がやってみようとなると社交ダンスが最適解になると思います。また女性では社交ダンスがランク外で男性1位というのも大いに頷けるものがあります。男女がずっと組んでいるスタンダードは特にそうですが男性の方が運動量、さらに頭脳も余計に負荷がかかります。

更に番組コメンテーターがコメントしていましたが女性と手をつなぐことの気まずさと見栄。それが男性を奮起させる要因となるでしょう。私は10年以上前に~高齢者と社交ダンス~というブログで同様のことを書いていました。フレイル予防には運動機能低下を予防するだけでなく社会性を伴わないといけません。コメンテーターも同じことを述べていましたが引きこもりになってしまってはどれだけスポーツで鍛えてあってもすぐに衰えてしまいます。定年となり会社を去ると居場所がない、社会との繋がりが無い、という高齢男性の話を聞きます。社交ダンスはダンスだけなく“社交”の部分が高齢男性にとって重要な要素になると考えます。

 

今回の番組は私にとって非常に期待できるものでした。高齢者のフレイル予防、認知症予防に社交ダンスが効果的だというのは社交ダンス経験者であん摩マッサージ指圧師・鍼灸師・柔道整復師である私にとってずっと考えていたことでした。2018年にはケアクルというサイトで<超高齢化社会に向けて社交ダンスが健康寿命を延ばす>というタイトルでコラムを執筆させていただきました

 

老人ホームやデイサービスなどで社交ダンスを披露したり体験したりすることは確実に健康寿命を延ばすことに効果的だと考えています。そのためにはプロの社交ダンスインストラクターが疾病や運動能力といった医学知識を携える必要があります。医療従事者が社交ダンスの経験を積むという選択肢もありますが、両方を経験している身からすると前者の方がまだハードルは低いと考えています。他ジャンルのダンスより社交ダンスは特異で経験が通用しづらいよう。特にずっと組んでいるスタンダード種目は他のダンスができても難しいと聞きます。

また高齢者のフレイル予防という観点は社交ダンス界にも貴重で社交ダンスの先生にとってキャリアになると考えています。コロナ禍により都内でも少なくない社交ダンススタジオが閉じ、業界から先生が足を洗いました。30年近くこの社交ダンス業界をみていてじわじわと下降していることを感じます。特に競技を引退した自身も高齢者になっていくプロ社交ダンサー。どうやって稼ぐかはリアルな問題です。今年1月にこの番組に出演した金光進陪先生らによる“会員制のダンス教室経営者交流会”『BDオーナーズクラブ』が新年イベントを行い、社交ダンス業界の展望に関してディスカッションが行われました。その場に参加した私は現役を引退した社交ダンス教師がどんどん高齢者施設と関わるといいのでは発言しました。ずっと考えていた一個人の考えでした。

 

金光進陪先生は社交ダンス業界に新たな道を作ろうとしていると感じています。スタジオ経営、イベント開催に加えて、フレイル予防という道。今回研究機関とマスメディアとタッグを組み世間に周知させることができました。大きな一歩となる出来事です。社交ダンス界を変えるスタートになるのではないかと、医療従事者でもある私は予想しています。

 

甲野 功

 

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