開院時間

平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)

: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)

 

休み:日曜祝日

電話:070-6529-3668

mail:[email protected]

住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202

~2025年11月末現在の新宿施術所データ~

新宿区ホームページより 施設一覧(医務関係施設・薬事関係施設)
新宿区ホームページより 施設一覧(医務関係施設・薬事関係施設)

 

 

私は「あん摩マッサージ指圧師」、「はり師」、「きゅう師」、「柔道整復師」の4つの国家資格を持っています。この4つの資格は医療系国家資格では稀な法的に開業権が認められたもの。医師、歯科医師、助産師を除くと正式に開業権があるものは少ないのです。法的に開業権があるということは法律に開業に関する項目が規定されていること。その規定を守らなければ違法行為になるということです。先に挙げた4つの資格は頭文字をとって“あはき柔”あるいは“あはき柔整”と称することがあります。また一般的には鍼灸師と一括りにしていますが法律上ははり師ときゅう師の2つの資格に分かれています。あはき柔整を業とする店舗や個人を「施術所」と言います。また開業することを法律上は「開設する」と表現します。他職種が勝手に“お店”を“開業する”のと所轄の保健所に申請を出して検査を受けて“施術所”を“開設する”のは意味が違います。前者は商業的な意味合いだけで納税するために税務署に開業届を出すだけですが、後者は税務署にはもちろん、保健所に「開設届」を出して保健所職員の「臨場検査」(※立ち入り検査のこと)を受けないといけません。そして厚生労働大臣(実質は厚生労働省)、地方自治体、所轄保健所らから指導を受けた場合は対応しないといけないのです。指導内容は広告、設備など多岐に渡ります。開業権という権利がある以上、それに付随する社会的義務を課されるわけです。この義務を果たしたくないためにあはき柔整の国家資格を持っていても保健所を通さずいわゆるモグリで開業するケースもありますし、そもそも開業権のある国家資格を持たずにあたかも施術所のようなていで開業していることもあるのです。さすがに病院、クリニックと称して開業する人はいませんが(医療法で罰せられる)、傍目には保健所の指導を受けた真っ当なお店のように思わせるところもあります。

 

今年2月に正式に派出された「あはき・柔整広告ガイドライン」。これはあはき柔整の広告規制に関するものなのですが施術所(具体的にはマッサージ院、鍼灸院、接骨院、整骨院など)に対する項目も細かく規定されています。更には保険所に届出をしていない非施術所に対しても該当する内容になっています。利用する患者さんは保健所の指導がある「施術所」なのか自分で始めたお店なのか判断がつかないでしょう。そんなことは気にしないという人も少なくないでしょうが、自らの体を預けるのにどこの誰だが分からないところでも本当に構わないのでしょうか

 

私のあじさい鍼灸マッサージ治療院は東京都新宿区にあります。当然新宿区の保健所に「開設届」を出して許可を得た「施術所」になります。ただし“あはき”だけで“柔道整復”は入っていません。あじさい“鍼灸マッサージ治療院”であってあじさい“接骨院”ではないのです。今でもたまにうちを整骨院という人がいますが違います。とはいうももの世間一般の人には区別がつかないのは確かでしょう。まして施術所なのかどうかなど。そこでわが新宿区はホームページで新宿区(保健所)が管轄している施術所を含めた医療関連施設ら一覧を公開しています

 

新宿区ホーム くらし 健康・医療・衛生 生活衛生・動物 医薬衛生 施設一覧(医務関係施設・薬事関係施設)

 

ここには令和6年度末、すなわち令和7年(2025年)3月31日現在の医療機関、薬事関係機関、そして施術所が一覧になっています。更に毎月の新規開設、廃業もまとめて翌月10日に公開しています。これをチェックすれば施術所か、つまり新宿区保健所がチェックをしている場所か、が分かるのです。本当に保健所は確認しているのか?最初に開設届を出したら放置しているのではないか?という疑問があのではないでしょうか。当事者の私は正直な話、そう疑問に思っていました。ところが今年5月以降、施術所の廃業が異常に増えていきます。ひと月に100ヵ所以上の廃業。それも同じ日に同じ町名の施術所が廃業。開設日がとても古い。これは新宿区保健所が施術所の実態を一斉調査して、既に閉めている施術所を片っ端から廃業手続きをとっているのだと考えられます。根拠として5月にあはき・柔整広告ガイドラインが出されてそれを遵守するようにというお達しハガキがあじさい鍼灸マッサージ治療院に届きました。全施術所に送ったのでしょう。そこで宛先不明となった場所を調査し始めたのではないかという予測です。

私は毎月10日にホームページで新規・廃業の情報が出るとチェックをし続けました。今月10日に先月11月の廃業一覧が出たのですが、常識的な件数になりました。これで実態調査が終わったものと判断しました。そこで調整を加えて今年11月末現在の新宿区にある施術所がどのような数字になっているのかを調査しました。すると前年度末(3月31日)時点で新宿区の施術所は総数994だったのですが、今年4月以降の廃業数が313もありました。ここに4月以降に新規開設数34を加味し調整した結果、全施術所数は728となりました。データ上は1000弱だったのが728まで減ったのです。これは驚きでした。

 

ここで数字の裏側を説明しておきます。

 

まず書類上の話なので開設届に出した内容と変更があった場合は「廃止届」を出して書類上は廃業して新たに「開設届」を出して新規開設します。例えば隣に引っ越して所在地が変わる場合もこの手続きを踏みます。ですから月の廃業数には単に引っ越したからということもあり悪い意味での廃業ではないこともあります。同様に新規も特に変わらず続けている施術所もあるということです。またビルで複数階にまたいで施術所をしている場合は各階で届出をするので、外からは1店舗ですが書類上は複数の施術所としてカウントされます。さらに大きな施術所区分が「あはき」と「柔道整復」に分かれていて別々に開設届が必要です。どういうことかというと○○鍼灸整骨院という屋号で一店舗の施術所があったとしても、書類上は施術所(はり、きゅう)と施術所(柔道整復)の2つを出していて別々(鍼灸院と整骨院)であると判断します。そのため1つの店舗が2つの施術所とカウントされます。このようなケースがかなり見受けられます。よって新宿は700も施術所があるのかと思われがちですが、実数はこれより少なくなります。

 

続いて施術所の細かい分類です。あはき柔整の国家資格は業務独占といって国家資格免許なしにその業務をしてはいけないのです。開設届の段階で何の業務をするのか申請しないといけません。もちろん無免許はもってのほかです。先ほど述べたように「あはき」と「柔道整復」の大きな区分があります。「あはき」は3つの国家資格なので

・あん摩マッサージ指圧のみ

・はり、きゅう

・はりのみ

・きゅうのみ

・あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう

といった区別があります。当院は“あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう”の3つ全てで開設届を出しています。そのため一覧に“はり、きゅう”、すなわち鍼灸だけとなっているのにマッサージ行為を提供していたら違法行為になります。虚偽の書類ということ。きちんと調べると結構開設届に無いことをしているところがあると思います。

 

このような条件を踏まえて11月末現在の新宿区施術所728を解析していきましょう。

 

●施術区分による施術所数

・あん摩マッサージ指圧のみ(マッサージ院、指圧院など) 80

・あん摩マッサージ指圧、はり(マッサージはり院、鍼マッサージ院など) 4

あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう(鍼灸マッサージ院、はりきゅうマッサージ院など) 263

・はりのみ(はり院、鍼院など) 4

・きゅうのみ(きゅう院、灸院) 1

はり、きゅう(鍼灸院、はりきゅう院など) 212

柔道整復(接骨院、整骨院など) 163

・不明 1

 

ここではどの業態でどれくらい数があるのかを示します。不明というのは区分が空欄だったのが1件ありました。最も多いのは当院のようなあはき、3つを提供する施術所で263。次がはきのいわゆる鍼灸院で212。実は新宿区には鍼灸師を養成する施設(専門学校、視覚支援学校)が5つもあります。そして鍼灸に加えてあん摩マッサージ指圧師も養成する学校が東京呉竹医療専門学校東洋鍼灸専門学校ヘレン・ケラー学院と3つも。ヘレ・ンケラー学院は募集停止していますが。鍼灸マッサージの専門学校は非常に数が少ないのですが新宿は鍼灸のみの専門学校よりも多いという稀有なエリア。それが数に反映しているのかと思われます。柔道整復も163あります。あん摩マッサージ指圧のみが80もあります。80もというのはあん摩マッサージ指圧師は数が少ないので80もあるという表現をしました。新宿区は繁華街がありサウナのマッサージ店や企業内マッサージ(ヘルスキーパーを含む)があるからだと考えられます。非常に稀な例としてあん摩マッサージ指圧とはり(鍼)できゅう(灸)がないところ、はり(鍼)だけ、きゅう(灸)だけというところも。このような施術所を私は実際に見たことがありません。

 

●町名ごとの施術所数

先に説明すると住所で分けてどれくらい施術所があるのかを示しています。町名全てを網羅するのは面倒なので主だったところをピックアップしています。()が付いているのは今年度以降(4月以降)に新規で数です。総数は()のプラス分を入れた数になります。新宿区の一部地域は昔の町名を残そうという運動があり、非常に細かい町名のままになっているエリアがあります。当院のあるところがそうで、市谷甲良町という町名ですがかなり狭い範囲です。市谷甲良町にある施術所はあじさい鍼灸マッサージ治療院のみ。町名変更で広い地域が同じ町名になった場合はそもそも範囲が広いので施術所数も多くなります。それを踏まえて数をご覧ください。

 

・大久保一から三丁目 24

・神楽坂一から六丁目 17(+1)

・歌舞伎町一から二丁目 14(+1)

・上落合一から三丁目 15

・北新宿一から四丁目 30

・下落合一から四丁目 25(+1)

新宿一丁目から七丁目 101(+7)

・住吉町 11(+2)

・高田馬場一から六丁目 65(+5)

西新宿一から八丁目 104(+5)

・西早稲田一から三丁目 14

・百人町一から二丁目 37(+1)

・矢来町 14

・四谷一から四丁目 35(+3)

・四谷三栄町 10

・若葉一から三丁目 11

 

まずは大久保。一丁目から三丁目まであります。場所は副都心線東新宿駅からJR大久保駅の間から副都心線西早稲田駅付近にかけて。早稲田大学西早稲田キャンパスがあります。24か所。

神楽坂は超有名です。一丁目から六丁目まであり各線飯田橋駅から東西線神楽坂あたり。18か所と有名観光地にしては少ない印象です。

アジア随一の歓楽街、歌舞伎町。一丁目と二丁目。15か所ありますが土地柄サウナのマッサージ店が多いです。

上落合は新宿区の北西に位置し中野区に隣接しています。一丁目から三丁目で15か所。住宅街が多くをしめています。

北新宿は各線新宿駅の西側。山手線の外側です。一丁目から四丁目まで。中野区と隣接し大久保にも近いです。30もの施術所があります。

下落合はJR目白駅の西側。蛍が見られるおとめ山公園があります。一丁目から四丁目まで。26もの施術所があります。

新宿。かなり広い範囲で一丁目から七丁目まで。新宿二丁目は有名ですし、新宿三丁目駅もあります。新宿御苑から東新宿駅の方まで網羅しています。新宿の繁華街が入ります。ここには108もの施術所があり企業が運営するところも数多くあります。

住吉町。一見どこか分からないと思いますが曙橋駅があります。かつてフジテレビの城下町として栄えた商店街があり活気がのこっています。13もの施術所があります。

高田馬場。各線高田馬場駅の周辺。一丁目から六丁目まで。広いエリアで70もの施術所があります。

西新宿。一丁目から八丁目。都庁、新宿中央公園、巨大ホテルが建ちならぶ副都心です。居住者が圧倒的に少ない大都会。ここに109も施術所があります。ホテル内、企業内の施術所が多いです。

西早稲田。早稲田大学があり神田川の南側。一丁目から三丁目まで。施術所が14。

百人町。大久保駅と新大久保駅の間。大久保としてよく知られているのはこの百人町です。一丁目から二丁目まで。東洋鍼灸専門学校があります。土地柄か38もの施術所があります。

矢来町。東西線神楽坂駅周辺で牛込中央通りがあります。主に住宅街。施術所の数は14。

四谷。各線四ツ谷駅から新宿通りぞいに西に延びたエリア。一丁目から四丁目まであり四谷三丁目は駅名にもなっています。38もの施術所があります。

四谷三栄町。四ツ谷駅から新宿通りの北側。私の母校である東京呉竹医療専門学校があります。施術所数は10でそのうち3つが東京呉竹医療専門学校のもの。

若葉。四ツ谷駅から新宿通りの南側。有名な「たい焼きわかば」の店名はこの町名から。一丁目から三丁目まで。狭い範囲に11あります。

区外の方は町名をみてもピンとこないと思いますが、立地を考えて施術所の数を考察すると見えてくるものがあります。

 

●年季

どれくらい前からあるのでしょうか。事前に注意したように移転すると新規開設になるので書類上は新しくなります。ですから実際にはもっと古くからやっている施術所はあることでしょう。書類上ということでご理解を。大まかに年代別に数を出しました。

・昭和20~49年に開設 11

・昭和50年~昭和63年に開設 52

・平成元年~平成9年に開設 35

・平成10年~平成19年に開設 93

平成20年~平成31年に開設 271

令和以降に開設 266

昭和40年代以前からの施術所が11もありました。書類上なので実際にはどうなのかやや疑問が残りますが存在を新宿区が確認できているというものが11もあるのです。昭和50年から昭和末期までの開設が52。平成初期の10年間よりも多く残っています。平成前期10年間が35、中期10年間が93。平成後期の平成20年から平成末期までに開設した施術所は271にもなります。あじさい鍼灸マッサージ治療院もこの時期に開設しました。ここが一番のボリュームゾーン。令和以降に開設した施術所は266もあります。当然新型コロナの時期が含まれており、不況になると開業するという説が納得できるような気がします。

なお書類上最も古くからある施術所ははり、きゅう(鍼灸院)の昭和26年開設。あん摩、はり、きゅう(鍼灸マッサージ院)ならば昭和27年。そして柔道整復(整骨院)になるとぐっと新しくなって平成6年開設が最も古いのです。これだけみると新宿区は鍼灸の方が柔道整復よりも長く続くと考えられます。

 

●企業や組織が開設した施術所数

私のような個人で開設する施術所もありますが企業や団体、法人らの団体が開設する施術所もあります。商業施設やオフィス内に入っているもの、超一等地にあるところ。新宿区は住宅街ではない商業エリアも多数あります。また専門学校の附属施術所も学校法人が開設しています。その数はどれくらいになるでしょうか。総数は273にのぼります。なお個人でも法人化すればこの数に入ります。内訳はどうかというとあはきの施術所が198、柔道整復の施術所が75でした。個人の体感としては柔道整復の方がグループ院展開をして組織が多い気がしたので意外です。これは企業内マッサージや鍼灸が新宿区には多いからかもしれません。なお書類上最も古い企業が開設した施術所はあはきのもので昭和47年。柔道整復にすると平成7年になります。時代背景が現れているように思います。

 

私が住み、働く新宿区の施術所。来年度に公開される一覧はどう変わっていくのでしょうか。新規開設数をみる限り新宿区では活気のある業界だと思います。一方でこの施術所一覧に掲載されていないのは保健所の指導が及ばないお店になります。残念ながら国家資格を持ちながら保健所に申請しないで鍼灸院をしている者もいます。指導する側の保健所も、利用する患者さんも気に留めてもらいたいと願います。

 

甲野 功

 

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