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~マッサージの話 「スウェーデンマッサージ入門」~

スウェーデンマッサージ入門 広橋憲子著 医道の日本社
スウェーデンマッサージ入門 広橋憲子著 医道の日本社

 

2年くらい前から私は鍼灸術および東洋医学について学び直しています


鍼灸マッサージ教員養成科を卒業して6年。週一回の大学病院勤務から離れて3年。強制的に学ぶ環境から離れている状況です。よく言えば利益に直結する仕事(臨床のこと)が増えたと言えます。それに反比例して技術や知識を得る時間が取れなくなっていたと感じていました

 

そのためここ2年ほど学ぶ時間を増やすようにしていました。現在は延期にしている学生向け公開講座もその一環です。

 

今年に入り、自身の根幹を成す徒手療法(按摩、指圧、マッサージ)の見直しにも手をつけはじめました。その中でもマッサージを見直そうとしています

 

ここでいう「マッサージ」とは<皮膚の上から直接触り、滑剤を用いて主に求心性で行う手技>という意味の、あん摩マッサージ指圧師が用いる正確な意味でのマッサージです。世間的にはオイルマッサージといった方が理解しやすいでしょう。

 

私は男性であるため、そこまで(オイル)マッサージの需要が無いのですが、全くないわけではありません。個人的に”奥の手”として用いることが、しばしあります。今でも20代の頃、講師に言われた「マッサージが一番難しい」という言葉は忘れていませんし、確かにそうだとその意見に賛同します。マッサージの精度を上げることで術者としてより高いレベルにいけるのではないかと考えます。

 

 

今回、「スウェーデンマッサージ入門」という教本を購入しました。この本の著者は広橋憲子先生。直接面識はないのですが、東京医療専門学校鍼灸マッサージ科時代にマッサージ実技を習った広橋先生のお母さまです。私は著者広橋憲子先生の娘にあたる方にマッサージ技術の基礎を学びました。

 

鍼灸マッサージ科3年生の後半で応用技術を学ぶ時間があったのですが、その際に少しだけスウェーデンマッサージなるものを習いました。その当時は国家試験前ということと、男性でしっかりと全身のマッサージをする機会は少ないであろうと、そこまで真剣に授業を受けていませんでした(ダメですね)。


あれから10数年の時を経てマッサージの教本を探していた時に「スウェーデンマッサージ」と「広橋」という言葉が目に入り、これを学ぼう!と直感でひらめきました。

ですが。


はたしてこの「スウェーデンマッサージ入門」を読んで何かが変わるのでしょうか。写真と文字の解説しかないもので、実技を学ぶことができるのだろうか。そのような気持ちもあり、しばらく開いていませんでした(またもダメですね)。


意を決して読んでみると、とても有効で基本を見直すきっかけと新たな技術を得るヒントがたくさんありました

 

私のマッサージに関する技術は主に3つからなっています。
まず鍼灸マッサージ科時代の授業。基本的な動作をかなりやらされました。2名の先生に倣いました。按摩と指圧とはまた違う体の使い方に苦労しました。
次に教員養成科時代の授業。これは銀座で鍼灸マッサージ院を開業しているナチュラルタイムの先生方に習いました。ナチュラルタイムというのはとても有名な院であり、マッサージをメインとしたグループ院です。こちらの先生方にやや応用的なやり方を学びました。
最後に現場で学んだこと。2つの専門学校で学んだ技術を臨床現場で使いながら体に定着させていきました。なんだかんだであん摩マッサージ指圧師になって13年。それなりの経験を積めたと実感しています。

 

その上で「スウェーデンマッサージ入門」を読むとどうでしょう。

 

まず書かれているのが姿勢のこと。
按摩、指圧、鍼灸よりも遥かに体を動かして使うのがマッサージです。基本姿勢を大切にしないと術者の身体が壊れます。そうならないように姿勢作りをしなさいと書かれています。マッサージをする姿勢を細かく解説しており、基本を忘れていたなと気づかされました。
私は社交ダンス、競技ダンス経験者であるので体重以上、重心移動、立ち方といったことに関して人より敏感ですし、体得するのは得意だったと思います。


そういった驕りを一度捨てさせる内容でした


フェンサーポジション、ライダーポジションといった姿勢に名称がついていることも初耳で、名称があることで意識しやすくなります。教員養成科時代に先生に言われたことそのままでもあるのですが、意識の仕方が変わって立ち方が変わりました。

 

次に細かい具体的なテクニックが掲載されていることに驚きました。
マッサージの基本は主にリンパ・静脈にアプローチするため、求心性といって抹消から心臓に向けて行うことになります。按摩、指圧が主に筋肉に対してアプローチするため、マッサージの場合力を入れるよりも手をスムーズに入れることが求められるのです。そのための体重移動、重心移動なのですが。


それがスウェーデンマッサージでは結構圧を入れて筋肉にも効かせる技術がありました。本にもスウェーデンマッサージは一般のマッサージよりも刺激が強いのでオイルの量は少なめの方がやりやすいかもしれませんと書いてあります。
私の感覚ですと按摩に近いなと思う技術がありました。

 

ホールディング、エフルラージュ、ペトリサージュ、フリクション、バック・クロス、エッジング、シィザーリング、ミルキング、シャンプー、スクリュー、スウィンギング、フィンガー・ハロー、シェイク、バナナ・グリップといった初めて見る用語がたくさん出てきました。
初めてといっても私も有資格者ですので写真と解説文によってやっていることはだいたい分かります。こういうやり方があるのか!このような視点もあるのか!、という驚きでした。面ではなく指先の点も使う技術があります。肘から先の前腕、肘、あるいは足の裏まで使うテクニックがあります。それらはマッサージ以外の技術で行っているのでそこまで目新しいことではないのですが、マッサージで使うのか?!という驚きでした。

 

ああ、ちょっと頭が固くなっていたな、と思い知らされた気がします

 

これらの基本テクニックを実際に行って技術として体と頭に定着させる必要があります。一度身体を借りて練習してみたら驚くほど手が動かなくて。臨床で使うにはもう少し時間がかかりそうです。


それでも姿勢やマッサージに対する新たな視点がこの先プラスになりそうです。最近臨床で足のマッサージをする機会があったのですが、患者さんの感想はとても良いものでした。こちらが聞いていないのに「来た時と違う」とおっしゃってくれました。

 

鍼灸、東洋医学に続いてマッサージも再度学び直しています。技術を磨いて効果をより出せるように励んでいます。

 

甲野 功

 

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