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~母校で授業を担当しました~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 東京医療専門学校前で
東京医療専門学校校舎前で

 

 

先日は東京医療専門学校鍼灸マッサージ科でオムニバスの授業を2コマ担当しました。

 

私は東京医療専門学校鍼灸マッサージ科を卒業しあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の免許を取得しています。つまり母校かつ出身科で授業をしたことになります。感慨深いものでした。

授業内容は今年4月に同じ東京医療専門学校鍼灸科で行ったものと同じです。2年生を対象にした特別授業でほぼ毎回担当講師が変わって授業を行うもの。4月は鍼灸科の昼間部と夜間部で、今回は鍼灸マッサージ科でした。

 

私が東京医療専門学校鍼灸マッサージ科に入学したのは2004年4月。つまり2年生だったときは2005年ですからもう16年も前のことです。校舎が複数点在しており順次建て替えております。一部の校舎を除いて私が学生当時学んでいた建物はもうありません。4月同様、初めて足を踏み入れる新校舎で授業を行いました。

 

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院 建て替え中の東京医療専門学校校舎
建て替え中の校舎

 

 

東京医療専門学校の母体である呉竹学園は3つの学校を持っていて

東京医療専門学校(東京校)

呉竹鍼灸柔整専門学校(新横浜校)

呉竹医療専門学校(大宮校)

となります。東京校が最初で本校という扱いに。更に東京校には四ツ谷校舎と代々木校舎があり、代々木校舎は鍼灸マッサージ教員養成科と柔道整復師科がビルに入っています。新横浜校も大宮校もビルで一棟にまとまっているのですが、最初の東京校四ツ谷校舎が一番校舎が古く住宅街に少しずつ校舎を増やしていった形なので建物が分散しているのです。それを数年前から順次建て替えを進めているという状況。四ツ谷駅前は大規模な再開発が進み、コモレ四谷という巨大な複合施設が完成しました。私が通っていた時と景色が大きく変わっています。

 

東京校の鍼灸マッサージ科からスタートした臨床家のキャリア。その後代々木校舎の柔道整復師科、同じく鍼灸マッサージ教員養成科を経て今があります。専門学校の教員免許を取って7年。遂に自分のスタートと言える場所に教員として立つことになりました。私は当然小学校教員免許も中高教員免許も大学教授でもありませんから母校で教壇に立つという経験は専門学校以外にあり得ません。小学校教諭の息子であるため、心の奥には教員として教壇に立つことは実現させたい希望の一つでした。4月の鍼灸科とはまた違った達成感があります。

 

 

さて授業を受ける後輩たちにはこちらの感想など関係の無いこと。緊急事態宣言下かつ東京オリンピック直前という状況に加えて、とても暑い中、都心部の校舎まで登校しているわけです。そして授業内容は国家試験とは関係のない、言わば必須ではないけれど知っておいた方が卒業後役に立ちますよ、というもの。つまらない授業にしないように準備をしておかないといけません。正式に学校側からオファーを受けた以上、プロとして取り組みます。

 

授業内容(カリキュラム)は4月の鍼灸科と全く同じなのですが、4月から3ヵ月経過しています。そして教室にいる学生さんは鍼灸科ではなく鍼灸マッサージ科の人。将来鍼灸師だけでなくあん摩マッサージ指圧師も取得する予定の方々。内容を少し見直す必要がありました。

 

どのような授業をするかというと1クール(約3ヵ月)を通して卒業後に役立つであろう内容。私は地域密着型の開業鍼灸師という立場で話します。他にも各種分野に特化した開業鍼灸師や、災害時における鍼灸師のこと、経営に関係することなどが盛り込まれています。

授業を受けた(受ける)学生さん達の感想がどのようなものか分かりませんが、とてもいい内容です。私が鍼灸マッサージ科にいたときはこのような授業は一切ありませんでした。勉強と実技のみ。開業している先生の実際を聞くような場面は用意されていません。まして経営に関わる事や災害時の鍼灸のことなど。

 

開業鍼灸師の中には

「専門学校は国家試験の予備校と化していて現場で使えることなど教えない。」

と批判する人がいます。そういった人の言う「使えること」とは主に“実践的な技術”と“経営に関すること”の2つです。

私はいつも思いますが前者の技術に関しては卒業後の進路によるのでその人次第だと。例えば訪問鍼灸の世界でやっていこうという人に効果的な美容鍼灸の技術は必要でしょうか。スポーツトレーナーを目指している人に脳梗塞後遺症に効果のある技術を発揮する機会はあるのでしょうか。“実践的な技術”は学生が求めていくことだと思います。もちろん学校側がその道を示すことが大切でしょうが。そして後者の経営に関しても。確かに私も開業すると決めたときから独学で集客や経理の勉強をしました。セミナーにも行きました。今でも経営関連の本は読みます。これまでの経験を踏まえると経営面も人それぞれだと思います。私のような個人院とスタッフを雇った形態では規模も考え方も大きく変わります。保険を使うやり方と実費のみでも事情が異なります。学校側が経営まで教えるというのはなかなか難しい話だと思います。ただでさえ実技も座学もやる事が新カリキュラムになって増えているのですから。

 

そう考えているのですが、きちんと東京医療専門学校は対応していることに驚きました。

 

色々な状況の外部講師を呼び単発の授業をする。なるほどこのような分野があるのか、このようなやり方があるのかと知ることができますし、気になれば個別相談すればいいわけです。学校という組織では対応できない外部の現場の人を呼ぶ。よく考えられています。

自分のときもこういう授業をしてくれればと今となれば思います。まあ実際にあったとしても当時の経験もない20代の私ではありがたみが無かったかもしれませんが。

 

授業カリキュラムを読み込み、何を求められているかを考えます。講師メンバーや順番も考えます。学校側は生徒に何を学んでもらいたいのかを読み取るようにします。国家試験を控える3年生でも入学すぐの1年生でもない、ある程度知識と技術がついてきてまだ国家試験に焦る必要ない2年生に向けて何を得てもらいたいのか。

 

他の授業内容と講師を見ると私が話さなくてももっと適任の人がいると思われる内容があります。私の順番は前の方なので紹介程度にしておこうと。反対に私にしかない特徴は他と比べて何だろうか。そこを強調して話すことが求められていることだろうと推測します。

 

やる事は地域密着型の個人鍼灸院の実態を伝えるということだと判断しました。具体的には、どのような場所でどのような運営方法をしているのか。更には現在進行形である新型コロナウィルスの影響。それらを伝えようと。

このように授業準備をしました。

 

4月の初授業ではまず鍼灸科昼間部。ここで非常に悔しい情けない経験をします。90分授業という経験が無かったために時間配分ができていなくて最後がグタグタ。資料の作り込みも甘かったと思いました。同日の夜間部の授業まで時間があったので資料を大幅に作り込んで内容を改善させて臨みました。

今回の鍼灸マッサージ科では2コマ連続なので授業の合間に資料を作りなおす時間は無いのできちんと作り込んでおかないといけません。また鍼灸科ではなく鍼灸マッサージ科の学生向けなので若干内容を変える必要があり手直しをしました。

そして新型コロナウィルスの影響を数字面で見せる資料を作ったのですが、4月の鍼灸科では2019年と2020年の比較に留まりました。コロナ前の2019年とコロナ後の2020年はどう数字が変わったのか。2021年も半分が過ぎており6月まで数字が確定しているのでこの授業には2021年6月までの数字も比較する内容に作り変えました。

他にも客観的なデータや引用を増やして言いたいことの裏付けとなる資料を加えました。

 

当日は90分2コマ連続という初めての体験で疲労がどう出るかが少々不安でした。やってみて体力面はほぼ問題なかったです。どこか同じ鍼灸マッサージ科という故郷のような気持ちがあったからしれません。2回連続同じことを話すことは少々戸惑いました。どこか心の中で飽きがあって、全く同じことを話すのが億劫という感じがあり2コマ目は変にアレンジしようとしてしまう自分がいました。4月のときは長時間空いていたので気持ちを切り替えて行えましたが今回は驚くほどマンネリが出てしまうことを知りました。専任教員だと一日に4コマとか同じ内容を何年もという場合もあることでしょう。やはりすごいことを日常的にしているなと思いました。

 

終わってみるとどうしても反省点が浮かんできます。あの内容は必要なかったかな、順番を変えたらもっと入りやすかったかな、中だるみしないように場面展開できたかな、もう少し対話できるポイントを作ったら良かったかな、などなど。何より聞いてためになったと少しでも思ってくれたかどうかという懸念。もしも次があるならばより改良してやってみたいです。

私にとって大きな仕事が一つ終わりました。

 

甲野 功

 

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