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~オーバーツーリズム~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 平安神宮前の大鳥居
平安神宮前の大鳥居

 

 

2日前の日曜日に日帰り京都旅行をしてきました

毎回のことですが観光地に行くとそこの景気状況を観察しています

特に京都は世界的にもトップクラスの観光地。新型コロナ収束という雰囲気が流れるなか、海外観光客が押し寄せているというニュースを目にします。コロナ前からそうでしたが京都観光で問題視されるのが『オーバーツーリズム』という用語。観光産業の落ち込みから再びオーバーツーリズムへの注目がされています。

 

オーバーツーリズムとは“許容範囲を超えた”という意味のオーバー(over)と“観光”を示すツーリズム(Tourism)を組み合わせた造語です。大勢の観光客が観光地に訪れることで地域住民の生活や自然環境に悪影響を及ぼす状態を示します。日本では観光公害と表現することもあります。コロナ前から京都のオーバーツーリズムは問題視されていました。海外の有名観光サイトで世界1位を取った実績もあり、それ以前から人気観光地だったのが世界的に注目されるようになります。海外観光客が押し寄せて地元住民が迷惑しているという報道が多数ありました。その頃(2019年以前)に京都に行くと確かに凄い人混みでした。私が高校3年生の卒業旅行で京都に行った1996年春や、妻と初めて奈良・京都に旅行した2009年春のときとは様子が異なっていました。外国人観光客(インバウンド)の方々溢れていました

 

そして2020年に新型コロナのパンデミックが起き、あの京都も閑散としているという報道。私は2021年春に京都に行きましたが、こんなに空いている京都は経験したことがありませんでした。静かなものでした。緊急事態宣言が出た2020年春以降はオーバーツーリズムという言葉は息をひそめて、観光業、宿泊業、飲食業をどう守るかが問題になりました。昨年2022年4月に京都を訪れたときは人出がずいぶん戻ってきたなと安心するくらい。同じ2022年10月に一泊二日で京都を滞在したときには、もう外国人観光客が増えている印象でした。ちょうど国内旅行支援が再開する直前。この時点でメジャー観光地京都が息を吹き返していることがみてとれました。当日帰京するための東海道新幹線のチケットを取ろうとしたら2名隣の席が埋まっていて予定よりも1本遅らせて購入しました。そのとき3年ぶりに満席の新幹線を経験して、あの混雑した京都が戻ってきたとしみじみと思ったものでした。

 

そして今年春。国内のマスク着用は個人の判断に。海外旅行客の制限もほぼ撤廃。観光地の混雑というニュースが各地で出るようになりました。3月の日曜日、2週連続で箱根に行ってその混雑ぶりを体験しました。箱根はもうかつての賑わいを取り戻しています。さて京都は?という気持ちでした。

 

東京始発の東海道新幹線博多行き。早朝5時台ですがかなり人がいました。コロナ前よりやや少ないかなという感覚でした。ところが京都駅に到着すると印象は一変。ホームには外国人観光客が文字通り溢れていました。それも多種多様な。マスクを外しているのでよく分かります。人種的に近い韓国・中国の観光客よりも北米、南米、アフリカ、ヨーロッパと海外旅行経験が乏しい私でも分かる多人種、そして大人数。大きなスーツケースを持つ人とほぼ手ぶらの人。どちらにせよ観光客だと装いで分かります。旗を持ったツアーコンダクターも見られます。

 

京都駅新幹線ホームの喧騒を離れてJR奈良線へ。伏見稲荷に向かう路線ですからここでも大混雑。社内には外国人観光客だらけでした。ひと駅で乗り換えて比叡山に向かいます。京都エリアではかなり外れた方にある比叡山。ケーブルカー、ロープウェイを乗り継いで比叡山の山頂に着くと、そこにはほとんど人がいませんでした。世界遺産と言えど中心地から離れた山の上なら人も少ないなのだと思いました。桜や紅葉のシーズンから外れているので分かりませんが、予想していたよりも人がいないと思いました。山道を歩いていると出会うのはトレッキングをしている方ばかり。観光ではなく登山。そういう人たちでした。

 

寺院が固まっている東塔エリアに着くと人が増えました。琵琶湖側からも来ることができますし、日本人は乗用車で来ています。しかし観光客が押し寄せているという感覚はなく、不快に思うような状況ではありませんでした。お店も結構閉まっていましたし。午前中から正午をかけて延暦寺の東塔、西塔、横川の3エリアを巡りました。お昼に近づくにつれて観光客は増えていきます。シャトルバスを待っているときは白人観光客に道を聞かれました。それでもオーバーツーリズムとは言い難い常識的な混雑という感じです

 

ロープウェイ、ケーブルカー、叡山電鉄と乗り継ぎ市街地の北、出町柳駅まで戻ってきましたがその道中で混雑した印象はありませんでした。これなら箱根のバスの方がもっと混雑しています。朝の京都駅新幹線ホーム以降、日本人観光客を含めてオーバーツーリズムという印象はありません。

 

平安神宮に着くとたくさんの人。それは岡崎公園でイベントをしているからでした。フリーマーケットや大道芸があり、コロナ前によく各地で見られた光景です。上野公園や日比谷公園、代々木公園の日曜日と変わらない印象です。続いて色々巡って円山公園へ。円山公園は出店が立ち並びお祭り状態。多くの外国人が浴衣や着物を着ています。そこから八坂神社へ。八坂神社でも出店が多数並んでいて外国人観光客がひしめき合っています。ただ上野のアメ横くらいの印象で大混雑という印象は受けません。そこから祇園方面を歩いていくと確かに大変だと感じる状況でした。

 

京都は碁盤の目のように区画されて狭い路地がある街。広々とした神社、寺院の境内と異なり歩道に人が溢れています。街並みを歩くにも人混みでうまく進めません。外国人観光客はスマートフォンで動画撮影をしながら歩く人が少なくなく、キョロキョロしながら歩いています。これは地元住民は困るだろうと思いました。ただ路地を一本入るとあまり人が歩いていませんでした。いつか行きたいと思っていた錦市場は、その道路の狭さも相成って満員電車のような状態。店頭で食事をしている人が多いのも混雑を助長していることでしょう。地元住民が夕食のためにお買い物をするという感じは一切なかったです。混雑はアメ横以上でした。あまりの混雑で錦市場で何かを買おうという気は起きませんでした。

 

京都市街地の渋滞も話題になっています。バスに乗ることできない。乗っても渋滞で動かない。これはコロナ前、2000年代から言われてきたことで、桜の季節はバスに乗ってはいけないと注意されたものです。昨年10月の京都でも市街地のバスで渋滞に遭いました。なお最近、観光客のバス利用を制限する取り組みが始まったそうです。

 

上り新幹線に乗る前に駅地下で夕食をとろうとしたのですが飲食店は軒並み行列。それも外国人観光客が並んでいます。数年前に入ったカレーうどんのお店も人も大勢の人が並んでいました。昨年10月のときよりも混雑している感じでした。最初から夕食は諦めていた(重視しない)ので、立ち食いうどん屋に入れたのは幸運だと思いました。そして上り東海道新幹線、指定席は満席でした。

 

いち国内観光客としてのオーバーツーリズムに対する印象。報道にあるほどひどい混雑ではないなという感想です。まだ全盛期の6割ほど。中国人観光客が戻ってきていないという状況なので、今後もっと混雑していくのでしょうが。混んでいる所とそうでもないところが顕著で我慢するところは我慢すればそこまで不快ではないと思いました。やはり祇園エリアと京都駅周辺の混雑は凄いですが。私は新宿を見慣れているので外国人観光客が溢れている光景は慣れっこです。そのため耐性がついているのかもしれません。

個人的な気持ちとしては閑散としている方が嫌です

混雑する不便よりも人が来ない方が問題です。地元の神楽坂では決して少なくない老舗飲食店が閉店あるいは規模縮小となりました。お店が無くなるという事は、従業員の生活も、利用者の気持ちも、関係する仕入れ先も、店子の家賃収入も、多方面に渡って影響を受けます。人気があれば次の店舗が入りますが人が集まらないのであればシャッター街になっていきます。経済を回す。コロナ禍になってから嫌というほど言われた言葉。オーバーツーリズムとは観光客が溢れているという状況でしか起きない現象です。それだけ魅力があるという証拠でもあるわけです。

 

何より本当に楽しそうに、幸せそうに外国人観光客が京都の街並みを歩いている光景が嬉しくなります。世界には多数の観光地がある中で、ドル圏からは物価が安くて狙い目ということもあるでしょうが、日本を選んで来てくれることが嬉しく思います。私の仕事は対人サービスに分類されますから目の前に人がいないと成り立ちません。少子化が進む日本で人がいるということは大きなメリットになっていきます。オーバーツーリズムを解決できるように頑張りながら観光産業の発展を願います。

 

甲野 功

 

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