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~京都 宇治上神社~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 京都 宇治上神社
京都 宇治上神社

 

 

今なお日本はおろか世界的に有名観光地として評判の京都。物価高と円安でインバウンドの人々ばかりになり日本人が京都に訪れないという問題が出ているそうです。毎年京都に行く私には大混雑しているのは京都の一部のエリアであり、全てが混雑しているわけではないことを知っています。データによれば宇治エリアはそこまで混雑していないといいます。宇治と言えば平等院鳳凰堂。10円玉のデザインで有名です。宇治抹茶も。その宇治エリアは多くの観光資源がありながら金閣寺清水寺よりも空いていて快適です。今年京都の紫陽花を見に出掛けた際も日曜日でしたが歩きやすかったです。

今回は宇治にある宇治上神社を紹介します。

 

世界文化遺産 宇治上神社公式ホームページ

 

我が国は多くの世界遺産がありますが5番目に世界文化遺産として登録されたのが『古都京都の文化財』。そこには宇治上神社も入っています。以前、宇治神社を紹介しました。動物の兎(うさぎ)に関わるものがたくさんある神社で干支の卯年に注目を集めました。この宇治神社と宇治上神社は距離も近く、もともと一体の神社でした。平安時代初期、延長5年(927年)成立の『延喜式』神名帳の記録に「宇治神社二座」の記載があり、「離宮八幡」「上社・下社」などと呼ばれていました。ただし、宇治上神社の本殿は本来左右2棟であるとして「宇治神社二座」というのは宇治上神社のみを指すという説もあるそうです。明治時代以前には宇治上神社は上社・本宮と、宇治神社は下社・若宮と呼ばれていました。そして両社を合わせて宇治離宮明神・宇治離宮八幡宮と総称されていました。明治に入ると宇治上神社は宇治神社とは分離します。

 

創建の正確な年代は不明で『延喜式』が延長5年(927年)成立でそこに記載があるのでその前からあったと予想されます。永承7年(1052年)に平等院が創建されるとその鎮守社となったそう。宇治川を挟んで平等院と向き合うように建っています。第15代天皇が応神天皇であり、その末の皇子が菟道稚郎子。菟道稚郎子は幼いころから聡明で皇位継承者とされていましたが、応神天皇崩御後は兄である大鷦鷯尊(後の仁徳天皇)に天皇の位を譲り、宇治に離宮を建てて政をしなくなります。ところが大鷦鷯尊は「菟道稚郎子が皇位を継ぐことは応神天皇が定められたことなので、変えることはできない」と主張して、3年間、互いに皇位を譲り合うことになります。そのため国民は戸惑い、世の中が乱れていきます。菟道稚郎子は「このまま私が生きていれば、世の中が乱れるばかりだ」と自ら命を絶ってしまうのです。これを知った大鷦鷯尊は菟道稚郎子を手厚く葬り、これが後々になって宇治上神社の創建に繋がります。宇治上神社の境内は菟道稚郎子の離宮の旧跡であると伝えられます。

そのため御祭神は菟道稚郎子応神天皇仁徳天皇の3柱です。本殿が内殿3棟を並立させ、それらを流造の覆屋根で覆った特殊な形式となっています。左殿が菟道稚郎子。中殿が第15代応神天皇で菟道稚郎子命の父。右殿が第16代仁徳天皇で菟道稚郎子の兄になります。なお宇治神社の御祭神も菟道稚郎子です。菟道稚郎子は「うじのわきいらつこ」と読み、最初のうじが現在の宇治という地名になります。

 

宇治上神社の一番の特徴と言えば本殿。平安時代の後期、康平3年(1060年)頃に造られた、現存する最古の神社建築なのです。日本に数多ある神社で最も古い社殿。参拝したときは知りませんでした。なおこれは伝承だけで判断しているのではなく、平成16年(2004年)に奈良文化財研究所や宇治市などによる年輪年代測定調査が行われて科学的に裏付けされています。国宝に認定されていて左右に長い建物になっています。一間社流造りという建築方法の内殿が3つ横に並んでいます。各内殿に御祭神が祭られているのは説明した通り。左右の社殿が大きく、中央の社殿が小さくなっています。

 

本殿の前にあるのが拝殿。(国宝)は、鎌倉時代前期に造られたもので本殿同様国宝に指定されています。切妻造の檜皮葺きで寝殿造の遺構といわれています。一見お寺のような建築で中に入ることもできます。正面にあり宇治上神社の顔という感じでその後ろの本殿に比べると派手にみえます。

 

私が参拝した時は三室戸寺から歩いていきました。一般的には宇治川の方から宇治神社を経由して「さわらびの道」を通っていきます。まず鳥居がありここから宇治上神社の神域に入ると分かります。その先の山門をくぐると正面に拝殿があらわれます。右手には桐原水の建屋があり、中に入ると湧水があります。この湧水を桐原水といい「宇治七名水」の一つ。そして「宇治七名水」のうちで唯一現存するものなのです。中に入ると不思議な雰囲気がありました。本殿の右手には摂社で住吉三神を祭る春日社があります。こちらは国重要文化財に指定されていて鎌倉時代後期の造営とされます。本殿の左手には末社の厳島社市杵島姫命を御祭神とし、京都府指定有形文化財です。更に奥には末社の武本稲荷社が。こちらも京都府指定有形文化財です。更に京都府指定有形文化財の香椎社も。

春日社と本殿の間には天降石があります。「岩神さん」とも呼ばれていて、磐境信仰による創祀という説もあります。

 

鳳凰堂のある平等院や「みかえり兎」がある宇治神社に比べると質素で境内も広くありません。地味に見えますが最後の神社建築があり、国宝かつ世界文化遺産である宇治上神社。宇治エリアを散策するには是非とも参拝しておきたい神社です。

 

甲野 功

 

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