治療時間

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~吸玉の話 概要~

水の怪物と言われる競泳マイケル・フェルプス選手。
競泳界におけるスーパースターですが、彼の身体に丸いアザのような跡が付いている姿がテレビ画面に映されることがありました。我々の業界では、彼が吸玉療法を取り入れていることは有名ですし、知っている人ならばあれが吸玉をした跡だと一目で分かるものです。
昭和の時代ですとプロレスラーが吸玉の跡をつけてリングに上がり、変な皮膚病ではないかとテレビ局に電話が入ったという話もあるそうです。

 

これから、あじさい鍼灸マッサージ治療院でも吸玉療法を導入することに決めました


そこで吸玉とはどのようなものか、何回かに分けて説明していきます。まずは概要です。

※その他の話

~吸玉の話 溢血斑~

~吸玉の話 オイルと併用~

 

改めて「吸玉(すいだま)」とは、中国ではポピュラーな養生の療法です。中医学派の鍼灸師では鍼灸分野の一つと考えている方も多いようです。


伝統的な方法としては、ガラス玉(ガラス製のヨーグルト容器を想像すると分かりやすいでしょうか)の中に、アルコールを含んだ紙を火で燃やして入れて、玉の中を真空状にした上で、それを背中や痛む場所などにつけます。中は真空状態なので陰圧となり、筋肉を吸い上げます。
その状態で5~10分置くことで筋肉が吸い上げられるのに伴い血が集まり充血してきます。ガラス玉を外すことで集まった血が一気に解き放たれ、治療効果がみられます。これが吸玉療法の大まかな流れです。

 

一般的に体調が悪い所はどす黒く色が付きます。人によってはややグロテクスな印象かもしれません。

 

吸玉は吸角、カッピングなどの別名があり、同じようなやり方の民間療法は中国以外にもあったようです。現在はプラスチック製のポンプ式があります。それを使うことによって火傷、火災の危険性が減り、手軽に圧を調整することが可能になりました。
うちの治療院でもプラスチックのポンプ式を採用します。

 

中医学の考えで治療効果を説明すると4つあります。
去風・・・風邪陽性の邪を取り除く。
清熱・・・熱は炎上性。出口が空いていれば出る。
活血・・・跡がついて修復する段階で良い血が集まってくる。
止痛・・・実証の痛みによく効く。
なお、清熱と活血を解表という。
専門用語だらけなので特に解説はしませんが、東洋医学に興味がある方用に紹介しておきました。

 

吸玉の効果を治療者側の観点から説明すると
陰圧の刺激を作ることができる
と言えます。


指圧、あん摩、マッサージといった徒手療法、整体や操体法などの民間療法。どれも基本的に押す、揉む、触る、叩くなどの圧を入れる刺激がほとんどです。鍼にしても原則は刺すわけですから圧を入れる、押す方向の刺激となります。

それが吸玉では引っ張る、吸う、という引く方向の刺激を出せるのです。指圧の吸引圧法やあん摩の牽引法など、一部引く陰圧にする技法はありますが、引く方向の刺激が主体なのは吸玉の大きな特徴です。
なおかつ、吸う(引く)力がとても強くしかも一定時間維持できます


指圧の基本は垂直圧持続圧といい、体に垂直に押して一定持続させます。そうすることで離したときに組織に押されてせき止められた血が一気に流れ、血流が良くなると説明されます。これを逆に引っ張り上げて血をある個所に溜めて、それから放出するイメージが吸玉です。

 

受ける方は皮膚が強く引っ張られている感覚で、ほぼ痛みを感じません。最初はちょっときついかなと思っても少しすると慣れて、ずっと身体をつままれているような感じになります。カップの大きさによりますが、主に腰や背中の大きな部分に使うことが多いですが、手足にも使うことができます。
効果は血流改善が凝りの軽減が主ですが、研究によっては筋疲労を抑えるという結果もあります。

 

私は修業した鍼灸整骨院で頻度は高くないですが使っていました。ギックリ腰をした患者さんの急性期が過ぎたあたりに使うことが多かったです。体格のよい男性で凝りが強い方によく使っていました。
今年の2月に行われた東京医療専門学校鍼灸マッサージ教員養成科卒業研究発表会において、ボルタリングをテーマに吸玉が上肢の筋持久力に影響を及ぼすかという発表を公聴し、改めて吸玉の可能性を再確認しました。施術後に皮膚に跡が残るので開業した際には採用を見送った経緯がありますが、この研究発表をきいて気持ちが変わりました。

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院は、
患者さんのためになるものを専門家の目からピックアップして導入するセレクトショップ
という概念のもと、デメリットよりもメリットが上回ると判断しました。

 

※吸玉療法を受けるコースはこちらをご覧ください。オプションコースのみになっております。

 

甲野 功

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