開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
先日、大阪から東京に訪れた鍼灸師の奥田恵理子先生に神楽坂を紹介しました。
奥田先生は大阪府吹田市で
はりきゅうサロンAnshishi
を経営しています。
大阪に帰る飛行機までの時間が空いているので、どこか東京で勧める場所がありますかという問いかけに、神楽坂はどうですかと私が応えて、実現しました。
一時間強の時間だったので神楽坂を坂下から坂上の途中まで往復した程度でしたが、奥田先生には初めての土地だったのでそれなりに楽しめたようでした。
大阪と東京の間には「3万円の川」が隔てていると言いわれます。もちろん比喩なのですが、往復の新幹線料金あるいは飛行機料金がだいたい3万円。夜行バスやマイカーで高速道路を使う、鈍行列車で行くなどのより安い価格で往復したとしても時間や体力の消耗を考慮すると3万円分くらいを費やす。そのような意味です。
私も昨年日帰りで大阪に行きましたが、時間もお金も決して安くない出費だと感じました。大阪から東京まで、もしくは東京から大阪まで、足を運ばせるのは大きな壁(=3万円の川)があると言えるでしょう。
今回奥田先生は鍼灸師が集まるクラブイベント「響」に参加することが主目的で東京に来ました。そして、友人に会う、東京の鍼灸師さんの治療を受ける、そして神楽坂を散歩するといった付随したスケジュールを消化したようです。
今回の奥田先生の行動は、とても重要なヒントだと私は考えています。
開業鍼灸師として経営面の仕事も大事なのですが、患者さんが来ないことにはどうにもなりません。
治療技術を磨くのは当然ですが、(敢えてこう表現しますが)集客できなければダメなのです。経営していけなければ、続けられなければ、どうしようもない。それが現実です。患者さんが来てくれて、周囲の目に留まって、やっと治療技術云々の段階です。
まずは来てもらわないといけません。
そこで私が考えていることの一つは治療と神楽坂観光のセット。あじさい鍼灸マッサージ治療院に来てもらい、そのあとに(順番は逆でも構わないが)神楽坂を観光して楽しんでもらう。地元の方でなければ、交通費を払ってまで訪れる目的が増えた方が良いでのではないでしょうか。
あじさい鍼灸マッサージ治療院が認知される
→興味がわく
→(連絡を取ってみる)
→予約して来院する
この過程で「興味がわく」から「予約して来院する」の間には大きな壁があります。費やす時間もお金も治療を受けることも、その前段階とは比べ物にならないくらい負担が大きくなるからです。
この壁を超えるのに、神楽坂で食事をするとか神楽坂を散歩するなどの、プラスアルファが入ることで乗り越えやすくなると思うのです。順序が逆でもよくて、ずっと行きたかった神楽坂のレストランに行くのでその前に気になっていたあじさい鍼灸マッサージ治療院で受けてみよう、というものでも。
これまでに実際にあったことですが、
・治療院のすぐ近くにあるフレンチレストラン「ラビチュード」で食事をするついでに受けにきてくれた患者さん
・初めてうちで鍼を受けたあとに、神楽坂で美味しいレストランはありませんかと質問を事前に受けていたのでイタリアンレストランの「カルミネ」を紹介しておいたので、鍼治療→ランチとなった患者さん
・学生向け勉強会をうちで開催し、終わった後に神楽坂まで歩いて散策した学生さん
といったケース。いずれも電車に乗って訪れてました。
これらのように、せっかく来たのだから他にも楽しみたいという気持ちを持たせていくこと。
その手段として神楽坂観光が挙げられます。うちは神楽坂から歩いて15分くらいあるので、神楽坂にありますというのは正しくはないのですが、近隣で魅力的な場所が神楽坂ということで乗っかろうと考えています。ゆくゆくは牛込柳町駅周囲が足を運ぶ目的になれば理想的。
更に神楽坂と一言で済ませるのではなく、テーマ別でモデルケースを作ってしまった方が良いと考えています。
例えば
・東京大神宮、赤城神社、毘沙門天を巡るパワースポットコース
・老舗和菓子店を巡る和菓子コース
・ケーキ激戦区の神楽坂、洋菓子コース
・インスタ映えスポットを巡る神楽坂散歩コース
・嵐メンバーが主演したドラマのロケ地をまわる嵐聖地巡礼コース
など。
選択肢を提示することでイメージをつけやすくする。
他にも神楽坂だけでなく牛込柳町近辺には夏目漱石資料館である「漱石山房記念館」や、私は入ったことがないですが「草間彌生ミュージアム」があります。新選組がいた「試衛館跡」はあじさい鍼灸マッサージ治療院のすぐそば。「矢来能楽堂」も近くにあります。
文化史跡をテーマにすれば神楽坂にこだわらなくとも選択肢が広げることができそうです。
うちだけが潤うのではなく、近隣にもお金が落ちる仕組みを作る。
回遊性を高めると表現されることがありますが、互いに良い関係を地域で築くことが真の地域密着ではないでしょうか。そのようなことを考えて「地域散策」というテーマで地域を紹介するようになりました。だいたい月2件くらいのペースで紹介しています。
今回の奥田先生のようにより遠方から訪れた方にも、数ある東京の観光地がある中で神楽坂を知ってもらう機会になりました。神楽坂を歩いてみて興味がわいた、というだけでも私にとっては大きな成果です。
この地域そのものが魅力的になれば、あじさい鍼灸マッサージ治療院に訪れる壁が低くなるはず。反対にあじさい鍼灸マッサージ治療院に行くから近隣のお店でもお金を払うという流れを作れれば最高です。
甲野 功
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