開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
明日は5月15日。その日は当院の開院記念日です。2014年5月15日にあじさい鍼灸マッサージ治療院は正式にオープンしました。実はさかのぼること2年前の2012年5月15日に私は出張専門で独立開業しました。その日が個人事業主として税務署に開業届を出し、新宿区保健所に開設届を出したのでした。ですから二重の意味で5月15日は記念日です。
2014年5月。慌ただしくあじさい鍼灸マッサージ治療院を開院し、Facebookを中心に開業したことを告知していました。いきなり人が来ることは無く、日々Facebookを更新してホームページやチラシを自作していました。当時は看板もありませんでした。看板を設置したのは同年の12月。至る所に使うロゴマークも存在せず。このロゴマークは次女がお腹にいるときに生まれてくる子どものイメージも兼ねて妻が手描きで作成したもの。デジタルではなくアナログなので世界に一つしか原画はありません。看板もロゴマークもない状態。その11年前の5月に柔道整復専門学校時代の同期と大学で競技ダンスをしていたときの同期から紫陽花が届きました。屋号をあじさいとしているのに紫陽花を開業祝いにもらうまで気付きませんでした。花があった方がいいし、シーズンとしても最適。翌年の1周年記念から自ら紫陽花の生花を用意するようになりました。
5月15日は母の日が近いので花屋も活況です。紫陽花を母の日に送る人も少なくないようでこの時期、たくさんの紫陽花が店頭に並びます。毎年複数のお店を下見してどんな紫陽花を買うか考えます。
私は子どもの頃から青色が好きでした。そして青は冷静沈着というイメージがあり、治療院の印象にぴったり。当院に来た人は感じると思いますが院内は青系が多いです。白衣というかKCも青ですし、ベッドのタオルや顔あてと胸クッションも青。大きい窓のカーテンは青で小さいカーテンは敢えて緑にして変化をいれています。また紫陽花の語源は「藍を集める」という説があるため、藍染が多数使っています。それもあり、青、藍、紫といった青系統の色が多いです。私は幼いころから色では青が圧倒的に好きでした。それは大人になっても変わらず。あじさい鍼灸マッサージ治療院の内装もベッドを含めて青系統の色が多いです。今着ているKC(白衣)も青色です。紫陽花にしても青系の色をよく好みました。偶然にも11年前に開業祝いで贈られてきた紫陽花も青色でした。
そして翌年から1周年と2周年は青色の紫陽花を選びました。3周年は変化をつけて濃いピンク色に。4周年はチアノーゼを彷彿させるので医療機関では避けられる紫を選択し挑戦しました。節目の5周年では青と濃い青の2段2色にしました。6周年は周囲が白で中心部が濃い青のもの。7周年は淡い青。7周年からピンク系が続きます。7周年は淡いピンク、8周年もピンク、9周年は中心が白で縁がピンク。そして昨年の一つの大台、10周年ではついに白。白色は医療を示す色。白衣というくらいです。白によくみると薄い紫が入っています。一目見て気に入り、価格は高めで配送不可という紫陽花でした。
色以外にもこだわりができました。紫陽花の品種名です。紫陽花は大まかに西洋紫陽花と日本固有の紫陽花に分けられます。形でいうとガクアジサイ、テマリアジサイ。ヤマアジサイもあります。日々新しい品種が生まれているのが紫陽花。その色・形はもちろんのこと、品種名をレパートリーに富んでいて変わったもの奇妙なものも多いのです。これまで私が周年記念として選んだ紫陽花の品種名は『ダンスパーティー』、『藍姫』、『ハワイアンジュピター』、『フェアリーアイ』、『アメリア』、『アリス』、『マリーアントワネット』、『万華鏡』。名前だけみたら何のことか分かりませんよね。
そして今年。どんな紫陽花にしようかと5月に入って考えていました。近所の花屋からよく利用する新宿の日比谷花壇もチェック。そしてゴールデンウイークに子ども達と新宿の伊勢丹に行く途中にチェックした青山フラワーマーケットで気になる紫陽花に出会いました。赤い紫陽花。
赤色の紫陽花は存在するのですがあまりお目にかかることができません。近所に咲いていて、おそらく紅という品種のヤマアジサイだと思います。しかし花屋で商品として店頭に並んでいるのをあまりお目にかかれない。それがそこにはあったのです。青に対比するのは赤。東洋医学の五行説だと陰陽の関係です。赤は情熱をイメージするエネルギーのある色でありますが、血を彷彿させる本能的に注意を喚起させる色。信号機で止まらせるのは赤色。趣味とは対極なのですが、青系に飽きてピンクを続けた時期があり、いつか赤の紫陽花に挑戦したいと前々から考えていました。昨年10周年という大きな節目を超えたので、今年は気になっていた赤の紫陽花にしました。
品種名は『グランルージュ』。正確にはグランルージュMIXでグランルージュという品種が混ざっているそう。紫陽花は土の状態で色が変わります。同じ品種でも発色が変わります。このグランルージュというのはカーネーションにもあるようで、赤いカーネーションといえば母の日の定番。紫陽花版はマイナーのようです。品種名で調べたのですがよく分かりませんでした。昨年の『万華鏡』に比べるとサイズが小さくやや貧相に見えてしまいます。しかし緑の葉と赤い花(厳密にはここも葉だそうですが)の対比と珍しい色が11周年に彩りを加えます。背筋を伸ばさず地道に。だけど定番から新たなものへ。そんな紫陽花です。
開院11周年はこの紫陽花『グランルージュ』を飾って迎えることになります。
甲野 功
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