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~按摩の話 揉捏(じゅうねつ)~

あじさい鍼灸マッサージ治療院 按摩の母指揉捏
按摩の母指揉捏

 

 

按摩の中には色々な技法があります。東洋療法学校協会が編集する教科書「あん摩マッサージ指圧理論」には7つの基本手技が記載されています。

①軽擦法

②揉捏法

③叩打法

④圧迫法

⑤振せん法

⑥運動法

曲手

その中で最も大切かつ特徴的なものが揉捏(じゅうねつ)です。揉捏とは平たく言えば揉むということです。主に筋肉を対象として揉むことが按摩の醍醐味と私は考えています。 ただ筋肉を揉むのは、誰にでもできます。私も小学生の頃から肩もみをしていました。しかし、その筋肉を揉むという動作に色々な効果を持たせるために勉強、練習、臨床を積んでいきます。

揉捏は教科書には

手掌揉捏法:手のひらで行う。広い面で揉める。

・把握揉捏法:指で筋肉を握りながら行う。摘まみ上げる動作が入る。

・母指揉捏法:親指を使って行う。汎用性が高い。

・四指揉捏法:親指以外の四本の指で行う。輪状で行うことが多い。

・手根揉捏法:手のひら、手の付け根で行う。力を入れやすい。

・櫓盪(ろとう)揉捏法:船の櫓(ろ)をこぐような使い方。お腹に使う。

・錐状揉捏:両手で挟んで「きりもみ」のように動かす。手足に使う。

鋸切状揉捏:両手を並べて交互に動かす。

に分類されています。横の表記は私の解説文です。教科書の表記とは少し変えています。

 

揉む方向を考えると輪状線状と分かれます。

線状とは往復するように筋肉を横方向に揉む揉捏です。

輪状とは円を描くように丸く揉む揉捏です。

これには触れる筋肉の走行(どのように筋肉がついているのか)や起始・停止(筋肉がどこから始まってどこで終わるのか)が分かった上で行います。線状揉捏が適している場所と輪状揉捏が適している場所、あるいはどちらも使えるという場所があるので考えながら行います。 見方を変えると、揉捏法は患者さんの筋肉の状態をよく知ることができます。左右の筋肉の付き方の差。硬結(こうけつ)という堅くなっている個所をさぐる。手技を受けた際の筋肉の反応。内臓の状態も背中や腰に現れることもあります。 そのため本人が自覚していない体の状態を知ることがあります。このことから揉捏は施術方法であると同時に触診方法であるといえるのです。

 

”ただ揉むだけ”と言うなかれ。奥が深いものです。

 

揉捏の作用については教科書には

主として筋肉に作用を及ぼし筋組織の循環を良くし、組織の新陳代謝を盛んにし、栄養を高め、機能を盛んにする。また腹部に行うときは胃腸の蠕動機能を高めて便通を良くする。

とあります。腹部の揉捏となると櫓盪揉捏です。揉捏法の中でも独特で、按摩には按腹というお腹にする手技があるのですが、そちらによく用いられます。

 

あじさい鍼灸マッサージ治療院 櫓盪揉捏
櫓盪揉捏

 

 

私の場合、人の顔・名前を覚えるのが得意な方ではありません。

以前一日の来院数がとても多い職場にいたとき、過去に担当した患者さんの顔を忘れてしまうことがありました(プロとしてダメなことです)。それでも、不思議なことに指が覚えているというべきか体を触って揉んでいくと、「ああ、あのときのあの人だ」と思いだすのです。特に競技ダンス選手は筋肉の感触は何年経っても覚えているものです。


この揉捏という技術が按摩だけなく、指圧マッサージ更には鍼灸まで役に立っています。

甲野 功

 

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