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~按摩の話 叩打法(こうだほう)~

按摩(あんま)。中国で生まれ日本に渡来した手技療法。古くは大宝律令にも按摩師の項目が載る伝統的な手技療法。

 

日本では厚生労働省認可の国家資格であり、3年以上の勉強と国家試験に合格する事がひとに施術できるための要件になっています(免許制度)。

 

この按摩という技術が治療における私のベースとなるテクニックです。
按摩の技術について少し解説をします。これまで揉捏曲手について書きましたが、今回は叩打法についてです。

 

私が子供の頃は、子が親の肩を叩くことが親孝行という描写がマンガにありました。小さな子供が親の誕生日に「肩たたき券」を渡すという話もよくありました。この肩を叩くというのが専門的な言葉にすると叩打法(こうだほう)になります。

 

按摩指圧、(オイル)マッサージの3つの手技療法を一括りにして「あん摩マッサージ指圧師」という免許で厚生労働省は管轄しています。
按摩も指圧もマッサージも発祥も技法もかなり異なるのですが、一緒にまとめてしまっているのが現状です。

そして叩打法は按摩とマッサージのどちらにも基本手技であると教科書ではされています

按摩とマッサージの叩打法は似ている部分もありますが、細かい技術で異なるところもあります。

 

按摩の叩打法には
手拳叩打法、切打法、指頭叩打法、合掌打法、縮気打法
の5つがあります。
対して、マッサージの叩打法には
手拳叩打法、切打法、拍打法、手背叩打法、指頭叩打法、環状叩打法
の6つになります。それぞれ共通するものと独自のものがあります。

 

手拳叩打法では手首の返しが逆だとか、叩く方向が遠心性と求心性で異なるなど細かい差異がありますが、そこには深く触れません。どちらも皮膚を叩いて刺激を与えることに違いないのです。

 

私が臨床上よく使うのは、手拳叩打法、切打法、拍打法、合掌打法、縮気打法の5種類になります。指の形が各々変わります。そのため当たる感覚も若干異なります。

手拳叩打法は軽く握り拳を握った形。切打法は指を軽く開いたパーの状態。拍打法は水をかくように掌を凹ませています。合掌打法は左右の掌を合わせた形。縮気打法は両手で空気を閉じ込めたような形です。縮気打は曲手の一つでもあり袋打の術とも言います。

 

 

 

 

叩打法を行う上で大切なことは
・リズミカルであること
・音が出ること
・インパクトの瞬間に身体から手が離れること
の3つです。

 

叩打法はリズムが大事です。

速いテンポでもゆっくりなテンポでも構いませんが継続的に同じリズムで行うことが重要で、そうすることにより神経、筋の興奮性を高めて血行を良くし機能を亢進させます。リズミカルでないと患者さんは不快に感じてしまい効果が半減してしまいまいます。

 

次に音が出ること。

按摩は江戸時代から視覚障害者の生業としてありました。目が不自由であるため音が大事な要素になります。質の良い叩打法は体を楽器のようにして音色を奏でます。叩打法の音でその技術が伺い知れるのです。また大体施術の最後の方で行いますので、寝てしまった患者さんの体と頭を起こす意味合いもあります。

 

最期にインパクトの瞬間に患者さんの身体から手が離れること。

これは叩いた衝撃を逃がす意味があり、叩打法の神髄のようなものです。叩いたまま手を体に残すとエネルギーが体に浸透して患者さんは重く痛く感じるのです。叩いた瞬間に離すことで衝撃が深く残らず爽快感が出ます。そしてこれをすることで素早くリズミカルな叩打法になるのです。目安は頭部に叩打法を行っても相手が不快でないかどうかです。上手にすれば頭を叩かれても痛くないですし、頭が揺れて気持ち悪くなりません。むしろ心地よいものになります。詳しくは知らないのですがドラムテクニックにも同じようなことがあるようですね。

 

このように解説してきましたが、巷のマッサージ屋ではなかなか叩打法まできちんと練習する人は少ないようです。あん摩マッサージ指圧師免許を持たず整体の施術をする人はとくに疎かにしているように感じています。叩打法は音とリズムという外から分かりやすい指標があるので、その人の技術を図るのに適しています。


手技のメインにはなりませんが重要な技術ですので大切にしています。たかが肩たたき、されど肩たたき。差が出る部分なのです。

 

甲野 功

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