開院時間
平日: 10:00 - 20:00(最終受付19:00)
土: 9:00 - 18:00(最終受付17:00)
休み:日曜、祝日
電話:070-6529-3668
mail:kouno.teate@gmail.com
住所:東京都新宿区市谷甲良町2-6エクセル市ヶ谷B202
甲野の想い、考え、哲学。治療技術、業界動向、社交ダンスについて。時事ネタ。
色々書いています。
過去のブログ履歴を見たい方はこちらへ。<ブログ履歴>←こちらをクリック
テーマ別に過去のブログを検索したい方はこちらへ。<ブログ検索>←こちらをクリック
2022年
1月
20日
木
先の灸法臨床研究会で話をした『鍼灸院経営におけるSNSの活用』。そこでSNSがもたらした鍼灸業界の変化を冒頭に説明しました。
おそらくまだまだ、SNSは危険なもの、鍼灸師には関係が無い、そんなものに時間を使うなら技術を磨け、怖いから手を出さない、やってみたいけれどどのようなものか分からない、というネガティブな声があると思います。これらの意見が完全に間違っているとは言い切れません。必要がなければ手を出さない方が無難であるかもしれません。
ただこのテーマで依頼された以上、鍼灸院経営でSNSを活用する話をするわけで、セミナー参加者に知っている人も知らない人もSNSの登場によって鍼灸業界が変わっていたことがあることを伝える必要があると考えました。
このセミナー依頼の件とは別に、以前からここ数年の出来事をまとめておく必要があると考えていました。今の鍼灸専門学校に通う学生さん、これから進学しようかと考えているプレ学生さんにとってSNSから情報収集することはごくごく当然のことになっています。もちろんSNSなど知りません、使っていません、という人もいるでしょうが、確実にここ最近増えてきていると感じています。
この状況はずっと前からあったわけではなく、本当に最近になって生まれたということを知ってもらいたいのです。長年試行錯誤を経てできた安定した状態ではなく、始まったばかりの変化に富んだ状況であること。ほんの少し前には考えられなかった。時代の変化というものを記しておきたい、おかないといけないと考えていました。
今から10年以上前。2000年代中頃に私はmixiを使っていました。今はほとんど使われていませんが、当時は利用する人が周りに結構いました。主に本名を使わずハンドルネーム(つまり偽名)で登録し、互いにやり取りができる“マイミク”というものになるには申請を出して相手の許可が必要でした(マイミク申請と言いました)。そして共通の話題や趣味で集まったグループが多数存在し、互いに誰だかよく分からない状態で意見を書き込み合っていました。いまをときめくひろゆき氏が作った2ちゃんねる(当時)というネット掲示板に比べると、やや非公表な感じがありました。
その後、実名登録が基本のFacebookが登場します。ネットに実名を出すのは危険だという意見がありましたが、実名だからリテラシーが守られるとも考えられ、こちらに移行する人が多かったと思います。私も段々とmixiから遠ざかりFacebook中心になっていきます。
実名登録が基本で“友達”の上限が決まっているFacebookに対し、多くのユーザーがハンドルネームを用いて素性を隠した状態で行うTwitterも広まっていきました。Twitterはフォローをするのに申請が必要なく、そのフォロー数・フォロワー数に上限がありません。140文字限定という仕様もあり情報が広まるスピードが非常に高いSNSです。
日本でSNSが普及する要因の一つに東日本大震災が挙げられます。あの日、携帯電話は本当に繋がらなかったです。家の電話は無事でしたが携帯電話が繋がらないことで非常に不便を感じました。そのときSNSは生きていて、特にTwitterにより決して少なくない命が救われたと言われています。かく言う私もTwitterを始めたのは東日本大震災がきっかけで情報を得るための手段として登録したものでした。
私があじさい鍼灸マッサージ治療院を始めた2014年当時。宣伝する資金が無いため(特にネット広告やビラを作る必要もないと考えていましたが)、広報活動としてFacebookを大いに利用していました。その頃はホームページをある程度作り込んでしまうと、特に更新する内容がありません。Facebookに日々投稿する方が効果があったと思います。またFacebookは実名登録で顔も載せている人が多いため互いに素性が分かることが信頼感を生みました。特に小学校、中学校、高校と携帯電話普及前の友人たちとの繋がりを復活させるのに非常に便利なツールでした。
Facebookはまだまだ仲間内だけの世界に留まっている感じで実際に会ったことが無い人の友達申請は警戒します。当時から利用している鍼灸師は少なくなかったのですが、個人的な日記を知り合いに向けて公開しているという感じでした。段々とFacebook内のグループが生まれてやり取りするようになっていましたが、今ほど活況ではなかったと記憶しています。
鍼灸業界に影響を及ぼしたSNSと言えば、私はTwitterだと考えます。前置きが長くなりましたがTwitterを中心にSNSが鍼灸業界にもたらした変化を書いていきます。新型コロナが流行する2020年はじめ頃までを目途に何が起きたのかを、私が経験したことを中心に紹介します。
鍼灸業界で時代を変えたキーパーソンが関東鍼灸専門学校内原拓宗副校長です。私はそう考えています。